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    特定技能外国人の転職の可否

    技能実習制度を利用して日本で働く外国人は転職、即ち実習先企業の変更を行うことは認められていません。

    一方、在留資格「特定技能」においては同一の業務区分内に限り転職を行うことができます。また、試験等によって技能水準の共通性が確認されている産業に従事する特定技能外国人は一部業務区分を超えて転職を行うことができます。

    例えば、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の3つの分野では、特定技能外国人の同一の「製造分野特定技能1号評価試験(溶接)」の合格を要件としているため、同試験に合格して来日している特定技能外国人はこの3つの産業内において転職を行うことができます。

    日本においては憲法上職業選択の自由が認められており、当然日本で働く外国人もこれに当てはまります。従って、労働条件や賃金によっては確保した外国人労働者が転職してしまったり、賃金が比較的高い大都市圏などに集中してしまう可能性もあります。

    本件は2018年12月25日に、「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針」が閣議決定された際にも論点となっており、基本方針には「特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することを防止する上で、必要な措置を講じる」という一文が盛り込まれました。

    2019年9月、厚生労働省はこれに対して具体的な施策を発表しました。それによると、2020年度に全国5つ程度のモデル地域を選定し、特定技能の外国人の定着支援に乗り出す方針であるとのことです。厚生労働省はこの支援に際して同年度予算の概算要求に8億5千万円を盛り込んでいます。最初は5つのモデル地域のみでの運用となるものの、成果を検証したうえで取り組みを全国に広げる方針です。

    具体的には、公共職業安定所(ハローワーク)が地方の中小企業の求人情報を海外で紹介し、地方都市求人と外国人とマッチングを推進します。また、外国人が来日した後にも雇用契約書や安全管理マニュアルの翻訳など適切な労働管理ができているかを各地の労働局の職員によりチェックし助言する体制を整備するとの事です。厚生労働省のみならず、各自治体も外国人の生活支援に取り組む他、公営住宅や空き家を住居として斡旋することなども想定されているようです。

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